災禍を鎮める特別な神々 龍の都へ
祇園祭はすでに始まっています。来週以降、メインの行事が進み、前祭は16日宵山、17日山鉾巡行というスケジュールです。
今年は、地震やら風水害やらで、祭りムードという感じはあまりしませんが、この祇園祭、そもそも災害を防ぎ、疫病が流行しないようにという祈りをこめた祭礼です。
祇園祭を行う八坂神社のご祭神は、かつては牛頭天王と呼ばれていた素戔嗚尊(スサノオノミコト)。
「スサ」は、すさまじく荒ぶるという意味がありますから、まさに嵐の神でもあります。
災厄を防ぐよう祈りを籠める神が、嵐の神というのも矛盾している感じですが、この考え方が、古代の人々の神に対する考え方だったのです。
さて、日本の神々には、嵐の神以外に、様々な気候や自然現象の神々がおられます。
雷(いかずち)の神、風の神、霧の神・・・。
特に雷(いかずち)の神は、記紀神話によると、八雷神(やくさのいかずちのかみ)と呼ばれる多くの神々がいるとされ、多種多彩です。
大雷神・火雷神・黒雷神・折雷神・若雷神・土雷神・鳴雷神・伏雷神
そして、京都の場合、特別な雷の神さまがいます。
まさに特別な雷神、別雷神(わけいかずちのかみ)。どこにおられるかというと、上賀茂神社におられます。
神山と呼ばれる山に降りられた別雷神。
その別雷神こそ、特別な雷神、特別な龍神さまなのです。
龍の都へ 京都ツアー