戦う龍の乙女 祇園祭 龍の都へ
祇園祭では、三体の神功皇后がお出ましになります。前祭では、一つは
占出山の神功皇后
鮎釣り山とも呼ばれる占出山は、神功皇后の鮎釣りによる占いの故事にまつわる山です。鮎は、魚へんに占い、まさに占いの魚、それを釣ることで吉凶を占うという古代の占いを表しています。
私は、祇園祭ツアーの時は、まず占出山をご案内します。なぜなら、この占出山の神功皇后が、とても素敵だからです。まさに古代の巫女という雰囲気で
息長足姫(おきながたらしひめ)という姫が女神となった
っていう感じです。
それに比べ、前祭のもう一体である船鉾の神功皇后は、ある意味幻想的です(個人的印象です)。
龍神安曇磯良、住吉明神、鹿島明神の三神を率いておられるような感じが伝わってきます。
まさに戦いの乙女という雰囲気が漂い、
和製ジャンヌダルク
っていう感じです。
後祭の神功皇后については、また後日書きます。
さて、この神功皇后、実は龍宮城の乙姫に例えられているのです。それは、あの
万葉集には、浦島太郎が「スミノエの人」であると記しているのです。スミノエとは住吉(吉はエと読みました:日吉は、ヒエ)
つまり住吉の人である浦島太郎が、龍宮城へ行き、乙姫である神功皇后と過ごす・・・。そして、生まれたのが応神天皇(八幡さん)。
龍の化身(龍女)である乙姫にも例えられる神功皇后が、祇園祭に多く登場するのは、龍への信仰、すなわち海の民の信仰が色濃く残っているからだと私は考えます。
ぜひ、神功皇后のご尊顔を拝しましょう。
龍の都へ 京都ツアー