縄で組み、注連縄を切り、竹を滑る 祇園祭 龍の都へ
祇園祭の山鉾は、釘を使わず縄を使い、組み立てられます。
この縄にも、龍(おろち)の痕跡が感じられます。縄というのは、蛇を連想させます。
ですから、龍(おろち)の痕跡というより、蛇への信仰を感じられるとでもいいましょうか。
蛇が木に巻きついている、そんな感じです。そして、
縄は、しめ縄に使われるように、神々と深い関係があります。
もちろんこれは、私の個人的見解ですが・・・。
鉾は、山鉾巡行の時、竹を使い方向転換します。いわゆる辻廻しですね。山鉾巡行のハイライトの一つですから、見られた人も多いと思います。
ちなみに竹は龍の身体を表します。
まさに、龍の身体の上を滑り向きを変える、そんなイメージです。
祇園祭の山鉾では、長刀鉾の稚児が唯一の生稚児で、神の使いとされています。そして、山鉾巡行の時、この長刀鉾の稚児は 、四条麩屋町に張られた注連縄(しめなわ)を太刀で切ります。
それは、山鉾巡行の始まりであることを観客に知らせると同時に、神域との結界の開放を意味し、その後、山鉾がは進んでいくのです。
注連縄を太刀で切るという行為は、なんとなく龍を太刀で退治する、そんな感じを私は受けます。もちろん、その龍は悪い龍だと思います。
このように、想像を逞しくして祇園祭を眺めると、龍(おろち・へび)への信仰を感じさせるものに出逢うのです。
龍の都へ 京都ツアー