北の山に棲む何か・・。龍の都へ
京都で、このブログのテーマである龍(おろち)の痕跡が一番残っているのは洛北です。
写真:嵐山某所からの古代の人々も見たであろう景色 左に横高山 右に比叡山 手前
に双ヶ岡 そして左に衣笠山
比叡山や鞍馬山、貴船山といった霊山がある洛北の地は、京都の中でも山紫水明の地であり、古代から龍神信仰(水神信仰や雷神信仰)があった場所でもあります。
この洛北という名称は、洛東、洛南、洛西そして洛中とともによく京都を分けて呼ぶときに使われる言葉ですが、洛北自体はそれほど古い呼び方ではありません。
では、どのように呼んでいたか?それは
北山 です。
北山という呼び方、現在でも北山通や地下鉄北山駅などに残っていますが、
そのあたりより北が、平安京の人々にとっては、北山でした。まあ、源氏物語にも、「北山のなにがし寺」という記述があり、その「なにがし寺」という寺は、北山駅より北の岩倉にある大雲寺とされていますが・・・。
洛北ではなく北山、北にある山々を都人は意識してそう呼んだのだと私は思います。そして、その北山に跋扈するのが、龍(おろち)たち。
鞍馬の火祭や石座神社の火祭など、その様子は私には火を噴く龍(おろち)に見えます。
北山、北にある山々を古代から畏怖し、そこに何かがいると感じていたからこそ、龍(おろち)の伝説が残っているわけです。それが、龍(おろち)の痕跡であり、龍(おろち)の都たる所以なのです。
そんな龍(おろち)の都を一緒に歩いてみませんか。