空間をつなぐ結界 龍の都へ
「進撃の巨人」という人気のアニメがあります。NHKでも放送が始まった有名なアニメです。
自らの生存のため、街の周囲に壁を作り、巨人たちと戦う壮大なモノガタリのアニメです。
この街の周囲に壁を作るという考えは、西欧や中国などの発想で
日本にも城の城壁や豊臣秀吉が作ったお土居という壁はありますが、
それらも、西欧や中国の影響を受けたものだと私は考えます。
これに対し、日本には柔らかな境界、段階的な境界が作られ、神社の場合、それを結界と呼びます。
この結界は、空間を分けてつなぐことで生まれる境目であり、神社の場合、鳥居や楼門などがそれにあたります。鳥居や楼門といった人工物以外でも、この空間の境目は生まれます。
例えば、上賀茂神社の場合、川に架かる橋がそれにあたります。橋を渡るごとに、辺りの空気感が変わり、景色も変化し、まさに少しずつ神々に近づく、そんな感じです。
それは、禊でもあり、流れる水の霊力を頂く、つまり龍(おろち)のチカラを感じることも表します。
上賀茂神社の場合は、参道が曲がりくねっていますから、特にそれを感じます。参道は、まるで、龍(おろち)が横たわっているような感じで、川の流れもその雰囲気を盛りあげています。
誰でも入りやすい、しかし、そこに目にははっきり見えない、でも感じることができる境界がある、それがご神域への入り口なのです。
龍の都へ 京都ツアー