茅の輪とは本当は何なのか? 龍の都へ
6月30日は、大祓いの日です。わかりやすく言うと、罪や穢れを祓う日ですが、
罪をはらうとは、包みこんでいるものをはらう、つまり素の自分(本性)を出す。
穢れをはらうとは、氣が枯れていることをはらう、つまり元気を取り戻す。
とも解釈できます。
1年が半分過ぎて、自分を覆っていたものを取り去り、そして気力を回復する、そんな感じでしょうか。
さて、大祓いの日というより、夏越の祓い(なごしのはらい)という言葉のほうが馴染みがあると思いますが、それより
茅の輪くぐり
茅の輪神事とも呼ばれるこの神事は、茅で作った輪を、作法(左回り→右回り→左回り)に従って八の字状にくぐるもので、最近では、多くの神社で行われています。
実は、この茅の輪めぐりは、7月(正確には15日)に来訪する水神を迎える準備のことで、水神を迎えるために穢れを祓い清める行事が1つのカタチになったものです。
7月15日は、新盆の中日であり、仏教の祖霊信仰に関係し、また神道の水神信仰がミクスされたと考えられます。
また、7月は風水害の季節であり、それを鎮める神事でもあったのではないでしょうか。
さて、水神と風水害といえば、やはり龍神との結びつきが思い浮かびます。
私は、この茅の輪は龍(おろち)だと思います。つまり、蛇神の形代です。
蛇神は、水神であり、風水害に深く関係している神さまです。この蛇神の信仰は、現在の行事にも深い影響を与えているのです。
ちなみに、写真(下)は、上賀茂神社の茅の輪。茅の輪の先に、立砂と呼ばれる砂の山が見えます。それもまた、龍(おろち)なのです。
龍の都へ 京都ツアー